2007年7月8日日曜日

色彩の神秘

6月は仕事で忙殺された。

仕事を忘れてのびのびと趣味の世界に没頭したのは、国立西洋美術館で開催されている「パルマ―イタリア美術、もう一つの都」だけである。
やっと落ち着いたので、「パルマ―イタリア美術、もう一つの都」のことを書こうとしたら、肝心の展示品リストが家の中で行方不明。見つかったらゆっくり書きたいと思う。

今日は、昨日訪れた千葉市美術館で開催されている「シャガール展」について書きたい。

個人的なシャガールのイメージは真実、そして愛を追い求めた画家。

20世紀前半の作品はキュビズムなどの影響をうけているが、どんどんシャガール独自の世界観を鮮やかな色彩と共に作り出していった画家だと思う。


シャガールが描く絵の色は、シャガールの心、夢や希望、絶望がそのまま反映されている。
そのため、絵を見ているだけでその不思議な色彩感覚の虜にされてしまう。

今回の展示で、一番目を引いた色は、「青い恋人たち」の深い青。
今まで見た青色の中で一番、落ち着いた、またどこか悲しい色をしており、心に深い沈黙をもたらす色で描かれた作品だと思う。
(ちなみに、「青い恋人たち」は宇都宮美術館所蔵です。)





あとは、

「雪の道」日本テレビ放送網所蔵、

「回想」AOKIオールディンス所蔵、

「緑、赤、青の恋人たち(街の上で)」宇都宮美術館所蔵

の作品の色使いが心に残りました。

人間は肌色、影は黒、町の壁はグレーなど、色の固定概念を拭い去り、様々な色を色鮮やかにキャンパスに写すシャガールの絵は、自分の凝り固まった頭をやわらかくしてくれる気がします。



それと、同時開催していた近代日本が展から一点。

松林桂月さんの「春宵花影」がとっても素敵でした。(画像を探しましたがネットでは見つからず断念。)



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