私は、ニースのシャガール美術館で出会うことができた。
「Noé et l’arc-en-ciel (ノアと虹)」
緑がかったキャンバスにそれははっきりと強く描かれていた。
意識が白い虹に集中する。
今まで見たどの虹より、虹らしく見えるのがなぜか分からずにたたずんでしまった。
色のグラデーションが綺麗で見とれていたはずの虹が、白であることの方が素敵だと思える。
そんな心の反応がなぜか心地よかった。
昔から虹は7色と思い込みがある。
でも、本当は白い虹を望んでいる自分がいたのだろう。
それが、一枚の絵を見ることにより隠れた思いが心の中から湧き出してきのだ。
だから心地いい気分になったのだと思う。
色を自在に操るシャガールはきっと、心の色を絵として表現するのが得意な人だったのだとつくづく思った。
ちなみに、検索で「白い虹」と調べると、実際の自然現象としての情報がたくさん出てきた。